今回は英語学習に効果的とされるオーバーラッピングについてご紹介します。
オーバーラッピングはスピーキング力や英語の発音を良くする効果があり、自宅で気軽に行える方法です。
しかし、正しい方法や間違ったやり方などがあるので正しい方法を身につけてみてください。
目次
オーバーラッピングとは
オーバーラッピングは、英語の音声と台本を用意して行うスピーキング練習方法です。
元の英語音声と同じタイミングで被せるようにして自分も話します。
リーディングとスピーキングを同時に良くする
オーバーラッピングではリーディングとスピーキングの両方を鍛えることができます。
台本で正しい英語文法を学び、ネイティブの発音を何度も聞くことになり発音からスピーキングまで伸ばすことが出来ます。
シャドーイングとは異なる練習方法
シャドーイングと似ていますが、声を完全に被せるという所が違います。
スクリプトを見ながら行うため、シャドーイングより簡単に取り組みやすく効果も出るのでオススメです。
社会人や学生に向いた学習方法
オーバーラッピングは社会人や学生に向いている学習方法です。
自宅で簡単に行うことができ、声を出せる環境であれば10分からでも始められます。
オーバーラッピングの効果
オーバーラッピングで得られる効果についてさらに詳しくご紹介します。
- 話すことでリスニング力も上がる
- 英語独特のリズム感が養われる
- 英語の連音化、リエゾンが理解できる
- ネイティブの英会話スピードについていける
- 発音の矯正になる
これらの効果をオーバーラッピングでは感じることが出来ます。
話すことでリスニング力が上がる
英語を話せるようになるとリスニング力も鍛えられることはご存知でしょうか?
自分が話せる言葉は自然と聞き取れるようになるため、オーバーラッピングを通して英語を聞き取ることができるようにもなります。
英語独特のリズムや区切り方が身につく
英語には特有のリズム感やイントネーションがあります。
オーバーラッピングでネイティブの音声を何度も聞くので自然と英語のリズム感が養われます。
回数をこなしていく事で自然な英語を身につけられます。
英語のリエゾンが身につく
英語で厄介なリエゾンもオーバーラッピングで習得することができます。
リエゾンや連音化は習うより慣れる方が習得が圧倒的に早いです。
実際、ネイティブも意識して習得したのではなく、話しているうちに自然に習得しています。
ネイティブのスピードで英会話ができる
ネイティブの話す速さについていけないと感じる方も多いです。
そんな悩みもオーバーラッピングで解決する事ができます。
話すスピードも自分が話せるようになると、驚くほど簡単に聞き取れるようになります。
発音の矯正
発音の矯正に悩んでいる方にもオーバーラッピングは効果を発揮します。
ネイティブと同じタイミング、リズム感で話す事で自然な英語の発音を身につける事ができます。
繰り返し何度も英語を話して自然な英語を身につけましょう。
オーバーラッピングのデメリット
ここからは、オーバーラッピングのデメリットについてご紹介します。
実はただ単に練習しただけではご紹介した効果を実感できません。
オーバーラッピングに取り組む際は下記に注意しておきましょう。
質を意識した練習が必要
オーバーラッピングの練習では量よりも質を意識しなければいけません。
ただ口に出してネイティブの真似をするのではなく、自分とネイティブの発音やリズム感はどこが違うのかを意識しながら行う必要があります。
具体的な方法に関しては後半でさらに詳しく解説します。
短期間の練習では自分の成長がわからない
オーバーラッピングは1日取り組んだ程度では自分の成長を感じることは出来ません。
一か月、二か月と続けていく中で段々と発音やリスニング力が伸びていきます。
焦らず、じっくりと取り組むことを意識しましょう。
オーバーラッピングの正しい方法
それでは、オーバーラッピングの正しい方法について解説していきます。
間違った方法では効果も半減してしまうので注意点を気にしながら練習に取り組んでみて下さい。
少し長めの英文を用意する
まずは、少し長めの英文音声と台本を準備します。
好きな映画やドラマのシーンを使っても良いので、音声とスクリプトが確認できることが重要です。
また、オーバーラッピングに使える本も販売されており、ネイティブの音声付きなのでこれらは勉強にかなり使える教材です。
文章の内容を理解する
英語の音源を決めたら、すぐに読むのではなく文章を読んで内容を理解しておきます。
難しい英文だと理解に時間をかけすぎてしまうので、簡単に読めるボリュームのものが良いです。
実際の音声を聞く
それでは、実際に英語の音声を聞いてみましょう。
スピードはどれくらいなのか、リズム感はどうなっているのか、英単語ごとのイントネーション等に注目しながら聞きます。
音声に合わせて音読する
英語の音声に合わせて同じように音読を行います。
もしも、映像付の音声なら表情やジェスチャーも真似してオーバーラッピングを行いましょう。
何度も繰り返し行いながら、自分とお手本の英語がどう違うのかを意識しながら練習します。
自分の苦手分野を見つける
何回かオーバーラッピングを繰り返していると自分の苦手分野を見つけることができます。
わからない英単語が多いのか、それともスピードが早すぎてついていけないのかなど、自分が苦手とする部分を見つけ出し改善を行います。
分からない英単語が多かった
分からない英単語が多い場合は選んでいる英語の題材が難しすぎます。
オーバーラッピングという練習方法では、なるべく自分のレベルに合ったスクリプトを選ぶ必要があります。
レベルを落とすなどして、分からない英単語の量が2割に収まるものを選びましょう。
口がうまく回らずついていけない
ネイティブの英語が早すぎて口がうまく回らないという方は、再生速度を落としてみるか、英文の長さを短くする必要があります。
英語を早く喋れるようになりたいからと言って、いきなり早くしても意味はありません。
ステップアップ方式でオーバーラッピングを行いましょう。
英語のリエゾンが分からない
英語のリエゾン、連音化の部分がわからないという場合は、音声を一語一語確認していく作業をおすすめします。
音声を一つ一つ確認していくことで、ネイティブがどのような感覚でリエゾンを行っているのかが分かります。
また、リエゾンについて全く理解できていないという方はこちらの記事をご参考下さい。
自分の音声を録音しておくとさらに良い
自分の弱点を見つけるためにも音声を録音しながらオーバーラッピングを行うとさらに効果的です。
スマホやボイスレコーダーを使って自分の発音を録音してみましょう。
オーバーラッピングで効果を出すコツ
最後にオーバーラッピングで効果を出すコツをご紹介します。
先ほどご紹介した正しいやり方を意識すれば効果は出ますが、以下のことを意識するとより効果的な英語の勉強になります。
毎日継続的にオーバーラッピングを行う
オーバーラッピングは毎日継続的に行う方が効果が出やすいです。
1週間の内、1日だけ1時間取り組むよりも、毎日10分続けた方が効果が出ます。
2~3回読む程度で良いので、毎日続けてみましょう。
同じ文章を繰り返し読む
様々な文章を読むよりも、同じ文章を何度も繰り返し読むことを行いましょう。
効果が出る回数の目安として50回、100回は同じ文章を読みましょう。
オーバーラッピングに似てる英語学習方法
最後にオーバーラッピングに似ている他の英語学習方法をご紹介します。
似てはいますがやり方も違えば、楽しさも違うので自分に合う方法を見つけて取り組んでみましょう。
シャドーイング
シャドーイングはお手本の音声に数秒、もしくは1~2語遅れて音読する方法です。
オーバーラッピングと違い、台本やスクリプトは準備せず音声だけを頼りに英語を喋ります。
シャドーイングに関してはこちらの記事で詳しくご紹介しています。
リピーティング
リピーティングはオーバーラッピングとほぼ同じ方法で、ネイティブのお手本の後に自分で喋る練習方法です。
声を被せないため、録音もしやすく細かい苦手部分を見つけることが出来ます。
オーバーラッピングは正しいやり方なら効果が出る
オーバーラッピングは正しいやり方で取り組めば、英語を伸ばすことができます。
特にスピーキングやリスニングに効果が出るので、これらが苦手という方は是非試してみて下さい。
また、がっちゃんの英語むらでは様々な英語学習方法をご紹介しているので参考にしてみてください。